【注意!】外遊びだけでは算数が得意にならない理由

「本当に外遊びで算数が得意になるの?」

こんな疑問ありませんか?

確かに外で元気に遊ぶ子をみると、親として安心だし、さらに頭がよくなる、なんて言われれば、「勉強なんかより外で遊ぼう!」っていいたくなります。

 
すうこ
でも、うちの子、適当に宿題にやっちゃって毎日一日中外で遊んでるだけど、本当に大丈夫なの??
 
さんさん
たしかに外遊びは心身の発達にとってプラスになること間違いなし!なんだけど、そうじゃない事例もあるの。
 

我が家は比較的田舎で、外で自由に遊べる環境が整っています。

しかし、少し心配な子たちもいます。

たとえば、近所の小学生A子ちゃんの話。

  • 毎日暗くなるまで遊んでいるA子ちゃん、休みの日も一日中公園で遊んでいる。
  • 悪さもするし、もちろん勉強はできない。
  • 早朝から「遊ぼう」と誘いにくる。
  • 幼稚園のころから毎日外遊びをしているのをみかけていた。
 
すうこ
幼稚園のころからずっと外遊びをしてたら賢くなりそうなのに、なぜ?
 
さんさん
実は算数ができるようになるには、外遊びプラスアルファが大事なのよ。
 
すうこ
プラスアルファってなに?うちの子は大丈夫かしら・・・?
 
さんさん
まずは、なぜ外遊びで算数が得意になるのか解説しましょう。

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外遊びで身につく力

外遊びは、家の中だけでは体験できないが鍛えられます。

たとえば

  • 砂あそび:重量感覚や平衡感覚
  • おにごっこ:運動と距離の関係
  • だるまさんがころんだ:速さの感覚
 
さんさん
身につく力と遊びの例を教えるね。

「数」の感覚がわかる

小学校に入ってまずはじめに習うのが、「数」。

 
すうこ
1+1とかでしょ。それくらいなら家でも教えられそうだけどね。
 
さんさん
数が大きくなると、とたんにわからなくなっちゃって、つまずく子がいるのよ。

つまづく子が多い単元の一つが「位」。

両手で計算できるものは余裕だけど、具体的に想像できない数になるとさっぱりわからなくなるようです。

たとえば、

「326」と「341」はどちらの方が大きいですか?

これがわからないと、

3.2+12=44?
という問題ができなくなってしまいます。
 
外には木や葉っぱ、石など数えきれないものがたくさんあります。
それらを手のひらいっぱいにつかんで、ひとかたまりずつ並べることは、「位」の理解の入り口になります。

「距離感」が身につく

「単位」や「目盛り」はつまずく子が多い単元です。

 
すうこ
何センチとか何ミリとか外遊びでどうやって教えるの?
 
さんさん
大きな子と小さな子では1歩の大きさが違うでしょ?同じ「1」でも大きさが違うことを知るのはすごいこと!

単位の問題では、

20㎝は何㎜ですか?
という問題がでてきます。
「1㎝が10㎜」を理解しないとできない問題ですが、「1㎝は1㎜を10個集めたもの」という概念がわかっていないと理解に苦労します。
 
だから、「だるまさんがころんだ」などの遊びで、「あの子の足なら10歩であそこまでだけど、僕の足なら10歩であそこまでいける」という体験を感覚で身いつけると、授業で学んだ時にすんなり理解できます。

「立体感覚」が身につく

図形問題が苦手な子は、立体感覚が備わっていないのが原因です。

 
すうこ
私も図形苦手・・・でも外遊びで図形とか関係ないんじゃない?
 
さんさん
図形問題が苦手な子は、見えていない部分を想像する力が足りないのよ。

たとえば、

立方体を開いたときに、向かい合わせになる面はどれとどれですか?
想像力がないと、まったく理解できない問題がでてきます。
 
外遊びでは、「あの木のうしろには何があるかな?」と想像しながら近づくことで、自分の想像と現実を一致させる行動をします。
自然の中には、見えない部分がたくさんあるため、探検しながら想像力をやしなっていけるのです。

外遊びをしても算数ができない子の共通点

外遊びの効果は絶大で、体力向上はもちろんのこと、算数力アップにも効果的なんです。

  • 「数」の感覚がわかる→大きな数の計算や「位」が理解できる
  • 「距離感」が身につく→「単位」や「目盛り」が理解できる
  • 「立体感覚」が身につく→「図形問題」が理解できる
 
すうこ
あれ?でも外遊びばかりしてるA子ちゃんは算数ができるようになるはずだけど、何が違うのかしら?
 
さんさん
A子ちゃんの行動をみてみると、友達と一緒にいるんだけど、一人で遊んでいるようにみえるの。
 
すうこ
それってコミュニケーションがないってこと?
 
さんさん
そのとおり!コミュニケーションが大事なポイントなのよ。

A子ちゃんとそのお友達の行動からみた、「外遊びをしても算数が伸びない子」の共通点をあげてみました。

愛情が足りない

小さいころから常に外で遊んでいる子は、よくみると親が近くにいないことがあります。

「やっていいこと、悪いこと」「うれしかったこと、悲しかったこと」を親と共有するのが外遊びの一つの目的のはず。

鉄棒をやって

「できたよ!」

という瞬間を親がみていないときの子供のがっかりした様子を思い出してください。

親が近くにいない子は、家でも親とコミュニケーションができていない可能性があります。

「親の愛情」が不足することで、子供の発育が遅れるというジョン・ボウルビィの研究があります。

心の安全基地を失うことで、脳の発達は遅れ、学力が低下するといわれています。

A子ちゃんは、幼稚園のころから一人で外で遊んでいる姿をみかけていました。

「一番みていてほしい親が近くにいない」ことで、脳の発達の機会を逃してしまったのでしょう・・・

勉強する習慣がない

外遊びばかりしていて、自然に分数や図形問題が解けるようになるわけがありません。

 
さんさん
外遊びで感覚として身につけたことを、授業で習って理解し、演習して身につけるのが大事なの。

外遊びは、ストレス発散、体力向上というよい面もありますが、やはり、勉強しないと学べないこともあります。

一日中外で遊んでいる子は、学校の授業以外に勉強する時間をとれていない可能性があります。

学校の授業さえも理解できていないかもしれません。

 
さんさん
小学生のうちは、親が子供に関心をもって、理解できていないことがないか見てあげましょう。
 

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遊びの質が低い

外遊びばかりして学力が低い子に見られるのは、遊び方が普通と違うように感じます。

 
すうこ
「普通」ってなに?

A子ちゃんグループがしていた遊びを例にとると、

  • 小さい子を親から引き離して自分のグループにいれようとする
  • 木の枝を折ったり咲いている花をちぎってばらまいて遊ぶ
  • よくケンカをしたり取っ組み合いをする

まわりがみていても、「うーん・・・」と思うような状況。

 
すうこ
昔は子供だけで好きなように遊ぶのは普通だったけど、なぜこんなことになるのかしら?
 
さんさん
「そんなことしちゃだめだよ!」と注意する大人がいないのも問題かもしれないですね。
 

「質の高い遊び」といわれているものを挙げてみると

  • ルールを自分たちで作り、守りながら遊ぶ
  • 子供同士で話し合いながら遊びを作り上げる
  • トラブルがあっても誰かが仲裁したり、別の提案をする

子供たちは自然に遊びを作り出していくので、質がどうか、よりも、楽しくのびのびと遊んでいるか、が大切になってきます。

親のかかわり方次第で外遊びがかわる

 
すうこ
質の高い遊びなんてどうやって教えるの?子供が楽しく遊んでるのならそれでいいんじゃない?
 
さんさん
親はつかず離れず見守る姿勢で。できれば幼児期にしっかり関わりましょう。

幼児期は親の目のとどく範囲であそばせよう

算数だけに限らず、勉強ができる子は親とたくさん遊んだ経験があるといいます。

 
すうこ
でも、子供が「ママあっちいって!」っていうことあるのよねぇ。
 
さんさん
適度な距離感が大事なんです。子供の世界を大事にしながら、呼ばれたときはすぐ行ける距離にいましょう。

子供は子供だけの世界で遊びたがるのは普通です。

その世界の中でお友達と上手にかかわりながら、いろいろな遊びを作り上げていきます。

 
すうこ
だったら近くにいなくてもいいんじゃない?私もママ友とお話したいし!
 
さんさん
ママが近くにいて、見守ってくれているという安心感があるから、お友達とのびのび遊べるのよ。

ママ友とお話するのは問題なし、むしろ子供は親の全注意が向けられているとのびのびと遊べません。

 
すうこ
たしかに、「危ない!やめなさい!」ばかりいってる親いるわね。ママ友と楽しく会話して私もリフレッシュするのがいいのねー!
 
さんさん
ママ友との話に夢中になりすぎて、子供を見失わないようにだけは気をつけてね。

☆ポイント☆

  • 適度な距離感で見守る
  • 呼ばれたらすぐに返事をする
  • トラブルがあったら解決策を提案する

小学生は休日に家族と自然体験をしよう

 
すうこ
小学生になると、親が一緒にいるのっておかしくない?過保護って思われるわ・・・
 
さんさん
気になるけど、できるだけ子供にまかせて!かわりに家族で過ごす時間を増やしましょう。

小学生になると、親から離れて過ごすことが多くなり、子供によりますが、友達と遊ぶことが多くなります。

親がかかわれない部分が多くなってヤキモキするかもしれませんが、できるだけ子供にまかせ、かわりに子供の話をしっかり聞くようにしましょう。

 
すうこ
小学生になったら家で勉強をみるくらいで、親が関われることはないのかしら?
 
さんさん
小学生だからこそ家族で楽しめることがたくさんあるわよ!

幼児期とちがい、体力も理解力もある小学生は、登山や釣りなど、できることが増えてきます。

自然体験で得た知識と疑問に思ったことを深堀りすることもできるので、どんどん吸収していきます。

図鑑をもって出かけるのも楽しいですよ。

☆ポイント☆

  • 子供の世界を尊重する
  • 子供の話をしっかりきく
  • 家族で自然体験をする

結論:外遊びプラスアルファを与えよう

外遊びは子供の成長にとってプラスになります。

しかし、外遊びだけで算数ができるわけではありません。

  • 幼児のころは親子で一緒に外遊びを楽しむ
  • 親が見守りながらお友達と遊ぶ経験をさせる
  • すこしづつ家で勉強する習慣をつける

まず第一に親の愛情ありきということは覚えておいてくださいね。

☆おすすめ記事⇒【算数が得意なだけで得をする!】幼児期からできる算数好きになる子育て方法

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