「子どもはもうすぐ中学生なのに、まだ算数がまともに出来なくて困る…」など、子どもが算数を苦手としていることに悩む方は少なくありません。
それを”努力不足”と決めつけてしまう方も多いですが、もしかすると「算数障害」かもしれません。
実は50人に1人が算数障害に苦しんでいる、という話も!
ここでは、算数障害とは何か、その特徴や親がするべき対処法について解説していきます。
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算数障害とは?
算数障害とは、小学生の段階で足し算や引き算などの四則演算、数の考え方への理解が非常に遅いことを指します。
学習障害の一種とされており、算数障害のある子どもは少なくありません。
「読めない(読字障害)」「書けない(書字障害)」とならんで、「計算できない」ことを指す言葉で、「数が数えられない」「時計が読めない」といった特徴がみられます。
算数の知識・理解を応用するような場面、例えば中学受験をさせたりする予定が無いのであれば、過度に気にする必要もありません。
他にも以下のような特徴があります。
- 九九が覚えられない
- 数字が理解できない
- 数えるときに飛ばしてしまう
- 四則演算の+や-などの記号も理解できない
小学校低学年のうちはできないこともいくつかありますが、小学校高学年になっても上記のことが改善しない場合、算数障害がある可能性を考えましょう。
数字が理解できないってどういうこと?
「いち」ときいて「1」が思い浮かばないことです。
一般的に「いち」と聞けば、多くの人は数字の「1」を連想します。
しかし、算数障害の子どもの場合はこういった連想ができないのです。
同じように四則演算で用いられる「+」や「-」の記号の理解も遅れるので、「いちたすいち」と言葉で言っても、それを1+1と理解するのに手間取ってしまいます。
このように、算数で学ぶような概念のすべての理解が困難、もしくは遅れるのが算数障害です。
学校ではどのように対処される?
算数障害は数字を扱うことで判明する学習障害。
そのため、就学前に気づくのは難しく、算数障害を知らぬまま親が学校に入学させるケースも多くあります。
就学後に算数障害がわかったら、学校ではどのように対処してもらえるの?
学校側の対処法はさまざまで、これといって決まったルールや規則もありません。
一般的にみられる対処法は以下のようなものがあります。
- 電卓の使用を許可する
- 専用の学習ツールが用意される
しかし、小学校は義務教育課程であり生徒数も多いことから、なにも対処されないことも多々。
「算数ができなくても問題はない」「努力がたりないだけ」とみなされることも。
学校に過度な期待を求めちゃいけないってことね・・・どうしたらいいの?
先生にもよるけど、まず担任の先生に相談してみることから始めましょう。
最近では「特別支援教育」が位置づけられているので、障害に対する理解も深まってきています。
とはいえ、境界型の子に先生が気づくことは難しいので、親が子供の異常に早く気づくことが大切です。
親がするべき対処法
学校での学習はもちろん、家庭内での対処も算数障害の改善において重要なポイントです。
まず親がすべきなのは、「算数障害について、しっかり理解する」というもの。
そもそも親が算数障害に理解できていなければ、最適な対処法を実践することも難しくなります。
インターネットや書籍などを用いて、基礎知識を得た後、専門機関からアドバイスをもらって理解を深めていきましょう。
以下に紹介する絵本はとてもわかりやすいですよ。
また、子どもの算数障害について向き合うことも大切です。
特に中学受験を希望する親の場合、子どもの算数障害に向き合えず、無理に理解させようと勉強を強要してしまうケースもあります。
これだと、子どもがさらに算数に対して苦手意識を持つようになってしまいます。
基本的に”褒めて伸ばす”という教育方針が、子どもの算数障害改善を手助けします。
でも、できないのに褒めるってどうするの??
算数にはたくさんの側面があるから、どれか一つでも得意なものを見つけてあげて!
算数は計算だけでなく、図形やグラフなど、いくつかの要素が組み合わさった教科です。
計算が苦手でも、立体感覚に優れている場合もあります。
数の概念が理解できない場合が多いので、普段の遊びの中で数を意識するような取り組みをしてみましょう
参考: 【塾に行くより効果的!】幼児期に算数嫌いにならないための親子遊び6選
算数障害の子でも中学受験できる?
実は、算数障害などの障害を抱えている場合、その子に合った学校に入学することで生き生きと輝く場合があります。
子どもが中学受験を受ける場合に考えておきたいポイントはこちら。
- 子どもの特性を理解する
- 子どもに合った学校を選ぶ
- 家庭教師や個別指導タイプの塾を選ぶ
もし、子どもが受験を望んでいるのなら、積極的に応援してあげましょう。
学校の勉強さえできてないのに、さらに受験勉強なんて、負担が大きすぎない?
まずは通信教材などで通常レベルまで持ち上げ、自信をつけてあげましょう。
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算数障害にうまく対処してあげよう
算数障害は、どれだけ勉強しても算数が中々得意になれないものです。
そのため、「苦手なんだから勉強しなさい」と勉強させた結果、成果が出ず落胆してしまう親もいます。
しかし、しっかりと算数障害に向き合って対処してあげれば、ある程度の計算・数の認知ができるようになります。
小学校では算数ができなくても、中学生になる頃には算数ができる子どもに成長する可能性も、十分にあるのです。
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